勝負は初回についてしまった。
周東こそ三振に仕留めたが、川島に四球を選ばれ柳田にセンターオーバーの2ベース、グラシアルにと連続タイムリー。
ホークスはいとも簡単に今村を攻略し、デスパイネの内野ゴロで追加点。
3-0
ジャイアンツの打線はホークスの石川を相当手こずるだろうと予想していたのだが、予想以上にてこずった。
変則的なフォームからの伸びのあるストレートに、緩急のついたパワーカーブに「かすりもしない」状況・・・・
2回には、「9番バッター」の甲斐にホームランが出る。
4-0
これが、セリーグとパ・リーグの野球の違い、そのものなのだ。
セリーグの野球は、DHが無い。9番には投手が入る。つまり、ここで「9番でアウトが一つ計算できる」というわけだ。
パ・リーグの野球は、「9番バッターがフルスイングでホームランを打ってくる」そういうものだ。
9番で「アウトが一つ確定している」野球と、
9番ですら「ホームラン」を警戒しなくてはいけない野球。
この「野球の質の違い」がジャイアンツとホークスの差、と言う風にかんじられてならない。
9番でアウトがひとつ確定しているのだから、6番、7番、8番の三人(またはこれに5番を加えてもいい)で二つのアウトを取ればいい
6~8番の間で、カウントが悪くなれば、遠慮なくあるかせればいい。つまり、「カウントが悪くなれば逃げてもいい・・・」というのがセリーグ。
DH制であるから、1番~9番までだれ一人油断が出来ず、「逃げることが出来ない」のがパ・リーグ。
どちらの投手が「勝負に強くなる」かは歴然だろう。
投手が逃げてこないのであれば、打者は勝負に集中できる。
カウントが若いうちは、コースや球種によって「ストライクゾーン」を思い切りよく振る、というパ・リーグの野球。
ジャイアンツの投手たちは、「ストライクゾーン」に入ると迷わず思い切り振ってくるホークスの打線に、次第に追い詰められてゆく・・・
昨年のホークス、ジャイアンツで見られた構図は、今年もそのまま生きていた。
今年はジャイアンツがぶっちぎりの優勝だったことで、この「野球の質の差」が出てくるかどうか、非常に興味があったのだが、やはり去年と変わっていなかった。
セリーグも、もはや、DHを取りいれるか、または、パ・リーグでDHをやめるか、どちらかにして揃えないと、セパの差は、どんどんついてしまうように思う。
恐らく、今年のシリーズも、このままホークスの圧勝。
下手をすると、あと二戦、4-0で決着してしまうかもしれない。
(もう少しジャイアンツの意地をみたいものだが・・・それはかなり難しい相談のようだ・・・)
野球好きとしては、ぜひとも7銭までもつれて欲しいものなのだが・・・・