世界との戦いでの経験値の差が出た イラン戦 アジアカップ2019観戦記

■2019年1月28日(月)

日本代表VSイラン代表2019129

日本代表3-0イラン代表

■経験値の差・・・

今日は南野だろう。

「こんなものではない・・・」この大会無得点、大迫の不在で前を向いてプレーできず周囲も本人もフラストレーションが溜まっていた。

誰もが一瞬、「プレーが切れた」と思ったところから、あきらめずボールを追いかけた。結局これが勝負を決めてしまった。

粘って放り込んだクロスの先にはフリーでエースの大迫がいた。

 

今大会無失点でここまで勝ち上がってきたイランに大きなショックを与えたゴールは、南野の泥臭くボールを追いかけた「ひたむきさ」と(良い意味での)狡さだった。

「ファウルじゃないよ!!!」と、思わずプレーを止めてしまったイランの選手たちに衝撃を与える失点。それも思わぬ形(ファウルじゃないと審判を見、プレーを止めてしまった)から現れた。

 

今大会の優勝候補の最右翼ともいわれていたイランである。ここまで失点ゼロ。今大会の日本の相手とは守備力も攻撃力も一枚も二枚も上手だ。

ボール保持率2割台まで押し込まれたサウジ戦以上に押し込まれることも予想された。


しかし、イランの選手たちも実は我々が思っている以上に日本チームをリスペクトして警戒していた。

開始から20分。慎重に試合に入った彼らを待っていたのは、今大会一度も対戦していない細かく速いパスワークをしてくる攻撃だった。

大会中ほとんどの対戦国はイランの攻撃力をリスペクトし守りを固めてくる。初めて「自分たちがボールを追いかけさせられる展開」を喰らい、彼らはリズムを失いやや混乱した、逆に日本代表は試合のリズムとペースをつかみ、大一番でありながら早い時間帯に落ち着くことが出来た。

ロングボールからのこぼれを圧倒的なフィジカルとパワーと技術で押し込んでくる。

20分過ぎから前半終了まで彼らも自分たちのサッカーを取り戻してきたが、すっかり落ち着いて試合に入れた日本代表は落ち着いて跳ね返すことが出来た。

キックオフ直後から20分過ぎの怒涛のパワープレーを仕掛けられていては、落ち着きを失い混乱させられたのは日本の方だろう。


それが、南野の頭脳的かつ泥臭く、そして幾分狡猾なワンプレーでの悪夢のような失点劇。イランの歯車はここで完全に狂ってしまった。

イランにとって衝撃の失点の5分後、今度は大迫からボールを受けた南野の低いクロスがDFの手にあたってしまい不運なハンドの判定によるPK。


これでイランの選手たちはガックリきてしまい、運動量が落ちスペースが開いた。

2-0

誰もがこのスコアから逆転を喰らったワールドカップのベルギー戦を思い出したことだろう。

当然ピッチ上の選手たちの脳裏にも、あの悪夢の逆転劇がよぎったはずだ。

彼らは集中を切らさず、運動量の落ちたイランのスペースを流れるように切り裂いた。

アディショナルタイムに入ってすぐ、原口がパスをカット、柴崎に預けると柴崎はワンタッチで南野へ、南野はそれを原口に戻し難なくゴール。

ワールドカップでの経験値を生かした得点が試合を決めた。


ワールドカップで世界のベスト8にわずかに届かなかった経験値を生かし切った日本と、
ワールドカップで一度もグループリーグを突破できなかったイラン。

この経験値の差が、大一番で出たと私は思う。

それと、

ロングボールからのパワープレーに、ポゼッションのショートパスサッカー志向が打ち勝った試合でもある、とも私は思う。

強烈でヒヤヒヤさせられもしたけれど、基本的にイランのプレーはアジアの「勝てないサッカー」を発展させただけ。

こんな(ロングボールからのパワープレー)サッカーに負けちゃいけない・・・試合中、私はずっと思っていた。

経験値の差がまともにでた一戦。

日本は確かに強くなっている。


今日のMVPは大迫ではなく、南野だ。

南野や堂安、そして冨安らには、もっともっと高みを目指してほしい。

ノルマのアジア制覇まであと一つ。さらに流麗なサッカーで、アジアの王者の威厳を見せつけてほしいものだ。


■アジアカップ日本代表全観戦記はこちら→

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このページは、よしかわゆういちが2019年1月28日 23:55に書いたブログ記事です。

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