勝者のメンタリズム・・・「俺たちは負けない」を再び手に入れたチームに、まず拍手かな。 日本シリーズ第六戦観戦記

◆2017年11月4日(土)江別は晴れ・のち・クモリ・のち・雨

日本シリーズ6

ホークスオフィシャルサイト より

ソフトバンクホークス 4- 3 横浜DeNAベイスターズ

◆収まるところに収まった?

ファイターズの熱烈応援団の私としては、ホークスはライバルである。それも、強力な。

なので、このシリーズは、どちらかというとベイスターズ応援寄りの観戦視点だった。なので、明日、第7戦までもつれてくれれば面白いと思ってもいた。

しかし、終わってみて、冷静に考えてみれば、これは妥当な結果であり、収まるところに収まってくれたかな・・・という感もある。

なぜなら、「シーズンの覇者が日本一になる」という、至極まっとうな結果におさまってくれたから・・・だ。

ベイスターズが日本一になるのは、勢いでアリだ! とは思っていた。

でも、そのベイスターズの上には、タイガーズが、そして、シーズンを制したカープがいるわけで。ベイスターズが日本一になった場合、タイガースとカープが非常に微妙な立場になる。

なので、私の持論は、「シーズン制覇チームはクライマックスシリーズをも勝ち上がらなくてはならない」というものである。

でないと、長いシーズンの覇者に対する敬意が薄れてしまうから・・・なのだ。

 

◆試合が二つあった今日のゲーム

ベイスターズ先発の今永が投げていた8回までと、それ以降は、まるで別の試合を見ているようだった。

7回終了までは、松田の技ありのHRの1安打。今永は完全にホークスを抑え込んでいた。

全く同じフォームと腕の振りで、

・回転の良い伸びるストレート
・手元でビュッと逃げるスライダー
・ストンと落ちるスライダー
・ドロンとした遅いチェンジアップ

を投げ分ける。

試合中のホークス打線のコメントで、「右バッターからはスライダーが消える」・・・というものがあったのだが、おそらくはそれが正直なところだったのだろう。

消える魔球に、伸びてくるストレート、それを打順の周りごとに組み立てを変えてくるから手に負えない。

柳田には、第一打席は変化球だけ。第二打席はストレートだけで勝負。
そうかと思えばデスパイネには、遅い変化球でタイミングを狂わせまくり。
あのミートのうまい内川でさえ、泳がされた空振り三振。

文字通り「手も足も出ない状態」で、ホークスの選手たちは敗戦の予感が背中に張り付きながらのプレーであったろう。

そして、3-3のタイになってしまえば、同じく、手も足も出なかった(8回二安打で1点も取れなかった)ベイスターズの浜口が登場する。

先に3勝しながらのみじめな逆転負け・・・の予感すら感じていた選手も少なくなかったはずだ。

その位、今日の今永は良かった。しかし、そのデキ過ぎがラミレス監督の投手交代の時期を迷わせた。

8回にわずか二本目のヒットを打たれただけで、即座に変えてしまったところにそれが出ていた。


◆そこから試合が変わった?

小刻みに継投し、逃げ込みをはかるベイスターズ。

8回裏、一死1・3塁での柳田のピッチャーゴロ。

結果論では、バックホームは余裕でアウトだった。これ(バックホーム)ができていたら、おそらくベイスターズは逃げきっていたはず。

しかし、打った瞬間キャッチャーの指示はファースト。

切羽詰まった状況での、一瞬の判断。

一点取られても、まだ、リードしている・・・という状況であれば、ギャンブルプレーの必要は無く、一塁で一つアウトを取る・・・判断は正しかった。

しかし、ここでギャンブルを選択できなかった、守備陣の視野が狭かったことが、結局致命傷になるのだから、野球はわからない。

9回裏すでにワンアウトの状態で、内川に起死回生の同点ホームランが出ることも。

サファテが11回まで登板を引っ張ることも。

誰にも予想できなかったし、この「バックホームせず、1塁でアウトを一つとった」プレーから流れが変わっていたわけだ。

それはつまり、完璧なピッチングに抑え込まれていた今永が降板したことで、試合が動いたという事でもある。


◆勝者のメンタリズムを手に入れたホークスはさらに強くなってしまうだろう・・・

サヨナラ直後のホークスの選手たちのや監督の喜びようは、それだけ、「この戦いが厳しかった」事の裏返しなのだと思う。

ホークスの選手たちは、3勝してもなお、今永の投球に、浜口の投球に、ロペス・筒香・宮崎のクリーンアップに、苦しめられ、恐れていたのだ。

3勝しているチームが、2勝しかしていないチームに、心理的にそこまで追い詰められていたとは、私にとっては意外な思いだった。

圧倒的な強さを誇っていながら、ファイターズに大まくりされた先シーズンが、彼らのどこかに深い傷として刻み込まれていたわけだ。

圧倒的に有利になっても、「いつか、どこかでまくられてしまうのでは?」という恐怖を持ちながら、彼らは戦っていたわけだ。

 

そういう意味では、やっかいなことになった。

ホークスのナインは、真の勝者となったと思う。「俺たちはやっぱり強い勝てるチームなんだ」という、勝者のメンタリズムを改めて自覚されてしまった。来シーズンもファイターズは、ホークスに手こずるだろう。手こずるというより、圧倒されてしまうかもしれない・・・

 

ラミレス監督の、選手を信頼して使う采配に乗せられたベイスターズの選手たちは強かった。

でも、やっぱり終わってみればホークスはそれ以上に強かったということだ。

ホークスの選手たち、ホークスのファンの方々、日本一おめでとうございます。

ベイスターズの選手たち、ファンの方々、最後まで熱い戦いを見せてもらいありがとうございます。

 

今年も日本シリーズは面白かった。やっぱ野球は面白い。

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このブログ記事について

このページは、よしかわゆういちが2017年11月 4日 23:53に書いたブログ記事です。

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