■東北大震災時に起きた事,学んだこと
有線固定電話網は壊滅的打撃・・・復旧までに相当に時間がかかった。当然FAXは全く使い物にならなかった。
岩手建協さんのサイボウズは震災2日後には機能を回復し、緊急会議、安否確認、復旧に必要な重機の保有確認等の震災復興へいち早く役立った。
事(災害)が発生した際にいかに迅速で的確な活動が取れるか。
→訓練による自立的活動が重要
事(災害)が発生した際にいかに情報を共有出来るか。
→災害にも強いコミュニケーション基盤が必要
過去の災害を事例をとして活用できるようなナレッジの蓄積。
→経験とポリシーの共有
これらをトータルにカバーできるような仕組み、BCP、どこでも勤務、活動が可能な状態を構築しておく事。つまり、普段から災害に備える仕組みを準備しておくことが必要なのだ。普段やったことの無い技術的知識を、経験的智恵に変換しておくことが何より重要なのである。
■災害時、応急処置時に誰がそれを支えたか。
ある程度の時間経過後は自衛隊、警察、消防。しかし、それまでの人名確保のタイムリミットと言われる72時間以内の初動活動を支えたのは、地場の建設業である。
しかしながら、その(活動の)内容、実体、影響、救われた人命や支えられた地域活動という点は残念ながら一般市民社会に周知されたとは言い難い。
結局は、自衛隊等の活動がマスコミ、市民社会の印象に強く残っている。
■戦略的なIT化を行おう
ITはツールである。ツールであるからには「活用して得るべき目的」がある。
得てして「利用する、使う、使いこなす」事がその目的と、はき違えられがちであるが、ここが間違ってはいけない最大のポイントである。
建設業がITを活用して得るべき目的、それは地域社会、一般市民社会からの評価を得ることである。
縮小均衡してゆく公共建設投資の中で、今後(公共建設)市場は、維持メンテナンスにシフトして行かざるを得ないという現実をまず踏まえることが重要だ。
そして、今回の震災で建設業が稼働できたのは「その土地に住み」「そこで生活している人々とのネットワークがあった」からである。この人的・物的・情報的ネットワークを活用することをめざして行こう。
それは地域住民、地域社会のリクエストをくみ取り、それを実現し、実現したことを報告(コミット)する事である。地場型建設業が生き残って行くにはここしかない。
ここ近来、スマートフォン、クラウドなどが機能的、価格的、(回線/ネットワーク)インフラ的に身近になってきた。この身近なツールを戦略的に活用して、「建設業の評価」を得て行く事がIT化の真の目的であろう。
その為にサイボウズ社は、建設業の皆さんを支援するようなツール、ソリューションをリリースして行きたいと考えている。
■所感
最新のツールを駆使して、颯爽と語られた内容はそのプレゼンスタイル新しさととは裏腹に、意外にアナログであるというところが私には面白かった。
それは、コミュニケーションの重要性がその基盤にあると言うことで、スマホ・クラウドなどの最新のツール、ソリューションはそれを身近に、スピードアップするだけと言うことだ。
つまりは、ITをツールとしてとらえ、ツールを使い倒して何を得るのかという「目的を明確にしましょう」という点に収斂するわけだ。
ただ、その「古くて新しいテーマ」を古さを感じさせずに、わかりやすく軽妙に伝えられた技術には感服。聞いていて非常に面白く示唆に富む講演だった。
野水さんお疲れ様でした。

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