これは、後味の良い「壮大なラブストーリ」である。 東直巳 半端者


■半端者(はんぱもん)
ススキノ探偵シリーズ
(ハヤカワ文庫JA)
780円+税

とんでもなく、ピュアなラブストーリー?

■探偵の学生時代のピュアな恋の物語?

これは、大泉洋の主演映画「探偵はBARにいる・・・」の主人公「俺」の学生時代の物語である。めずらしく文庫版の書き下ろしで、「探偵」シリーズ10作品中、唯一ではある。

ラストの5ページで、「ある手紙」が公開されるのだが、この「手紙の中身」が全て。

つまり、この5ページを語りきる為に、420ページの「壮大な前振り」がある・・・という作品だ。

主人公「俺」と恋人が過ごす日々は実質2日、ページ数にして10ページちょっと。

これまた、この10ページを色鮮やかに描くために、他の400ページがあるようなものだ。

 

 

誰しもが人生の中で必ずひとつか、ふたつ持つは持つであろう「カラフルな思い出」(村上春樹:海辺のカフカでのフレーズ)のひとつを鮮やかに描ききった作品である。

 

彼女の思い出の名前をつけたカクテルを、いつものバーでひとりすする「俺」の姿が、とても印象に残る佳作である。

 

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このページは、よしかわゆういちが2011年11月11日 00:37に書いたブログ記事です。

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