中国船長解放に思う

■2010年9月25日(土)

昨日は岩見沢でとっても興味深いセミナーがあったのだが、どうしても行けず・・・くやしかった。

さて、中国人船長の解放のニュースだが、国内は民主党政権の「腰砕け外交」に批判一辺倒の報道。

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■中国で待つ船長の母「温首相と共産党に感謝

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 【晋江市(中国福建省)=加藤隆則】24日、処分保留で釈放が決まった●其雄せんきゆう船長(41)の家族がいる福建省晋江市の自宅は同夜、メディアだけの入室が認められ、日本や香港の記者十数人が取材した。(●は「擔」のつくりの部分)

 目が不自由な母親の陳婉如さん(62)は、記者から「息子さんの釈放を知っているか?」と尋ねられると、「はい」「温家宝首相と共産党に感謝している」と答え、胸を苦しそうに押さえた。

 家族によると心臓が悪いといい、受け答えを一通り終えると、寝室で休息を取った。近所の人たちが祝福に駆けつけたが入室が認められず、鉄格子越しに握手するだけだった。自宅内には地元公安当局者が数人待機し、記者証やパスポートをチェック。情報管理に気を使っている様子がうかがえた。

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外国で逮捕された実の息子を心配する母親としては、当然のコメントである。子を思う母としてはその心中を察するに余りある。ここでポイントは、「共産党に感謝する」というフレーズだろう。

中国共産党を讃えるフレーズを広く公開し、(記事によると)この母親は一種の軟禁状態で、情報管理されていると言う点から、これ以外のフレーズが母親から発せられることを極端に警戒しているそぶりすらある訳なのだ。

急激な経済成長の陰で、国民の貧富の差が強烈に拡大し、不満が鬱積し批判の目は政府に向く。その矛先をかわすべく「敵国」を作り、そこを叩くことで国民の不満と批判をそらそうとする。これ以上の見本は無いのではないだろうかと思えて仕方がない。

また、世界中どの国よりも面子を重んじる・・・と言われる中国人の特質もあるだろう。国民の手前、「拳を振り上げざるを得ず」また、一旦振り上げてしまった拳の落とし所も必要だったろう。

そういう意味では、「速やかな船長の解放」は、一つの見方としては「大人の外交」と言っても良いのではないかと私は思う。

なぜなら、面子を重んじる相手の顔をたて、振り上げた拳の落としどころまで提供してあげたわけなのだから。

思惑を越えて、中国の「謝罪と賠償を求める」アクションは想定外だったけれども、これとて、一旦レートを上げておいて、どこかで、日本の態度をみて、しぶしぶ「謝罪と賠償はあきらめざるを得ない」というそぶりを取ってくるのではないかとも思う。(この見方も甘いかもしれないが・・・)

ここで大事なことは、せっかく譲歩したわけだから水面下でも、表だってもどんどんコミュニケートしてゆく事だ。

レアアースの確保や、観光を中心とする中国との経済取引を担保すべく可能な限りの手を打つ事だろう。名を捨てて実をとらないと、今回の解放が何の意味も持たなくなってしまうのだから・・・。

中国のそれを上回るしたたかさが望まれるところなのだが・・・・

(記事は[ヨミウリ・オンライン]2010年9月24日22時54分 より転載)

■11:45追記
ツィッターに投稿して、関連のツィートを読んでいていたら、「地検の判断で釈放ではなく、超法規的措置として政府が判断すれば良かった」とのコメントがあった。その通りだ。政府として、超法規的措置としてすべきだったな。

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コメント(2)

セミナーで刺激を受け 札幌の林檎屋さんにて道具を仕入れてきた
店員さの言うまま決めると結構高いセットになりますね
早速自宅で試したが 回線が弱い やはり田舎はダメかも
何に使えるか考えます

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このページは、よしかわゆういちが2010年9月25日 11:22に書いたブログ記事です。

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